糖尿病で足が腐るってホント?

ホントです。

重度の糖尿病、長期の糖尿病でリスクが高くなります。もちろん、糖尿病以外の病気でも足が腐る病気があります。

足が腐る、とは。

 医学的に「壊疽」とよびます、「糖尿病性壊疽」です。腐るというのは、細胞、組織、器官として、死んでしまいった状況を言いますが、必ずしもそこに雑菌がついて腐敗していなくても、部分的に死んでしまえば壊疽です。
 さらに厳密に言いますと、「壊疽」は足や手の指が死んでしまったもの言います。それ以外の部位が死んでしまったのは「壊死」と呼びます。

糖尿病の治療がうまくできないと、血管がボロボロになります。

 糖尿病の方は、血管が狭くなり、心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが高くなります。狭くなる血管は心臓や脳だけではありません。足の血管も狭くなります。足への血流が滞ると、細胞が生きていけません。この状況をPAD末梢動脈疾患と呼び、痛みと、治らないキズができ始めます。この状況をCLI重症下肢虚血と呼びます。

 そしてついにはキズが黒く変色し、かりかりのミイラ状態になっていきます。

血管がボロボロになると、神経もボロボロになります。

 前述と別の理由で足が腐ることがあります。こちらのパターンはほんとに腐って大変な悪臭を放つことがあります。
 血管が傷んで血流が悪ければ、その周囲の神経も調子を崩します。これを糖尿病性神経障害と呼びます。すると、足の場合、足の感覚が鈍くなります。また、血管の太さの調節をする自律神経もダメージを受け、前述とは逆に無駄に血液の流れが良くなりすぎたりします。(A-Vシャント)さらに、糖尿病の方は、免疫力が低下しており、ばい菌感染に弱い体です。(易感染性)

 そこで、もし靴の中に石ころが入っていたり、机の角で足指をぶつけたりしたとしても、痛みに鈍いので傷ができても放置してしまいます。そこにばい菌感染をすると、栄養となる血液もたくさん供給されているため、一気に感染が広がり、ばい菌に負けて足が腐り始めます。

 さらにひどくなると、敗血症といって全身にばい菌が感染して、重篤な状況になります。

糖尿病の方は足が変形し、タコができる。そこがキズになる。そして足が腐る。

 血液の流れが制御できない足では、骨の細胞に栄養が行き過ぎて骨の形が変形します。変形する形はいろいろありますが、多くはハンマートゥやシャルコーフットという変形をします。すると、歩けばある一か所に体重の負担がかかります。するとタコができ始め、魚の目になります。タコって、固いです、この固いものを踏み続けると、そこに穴が開いてきます。つまり治りにくいキズができて、感染してしまうのです。


 予防が大切です。治療と予防について、また後日詳述しようと思います。
このような糖尿病性壊疽も、形成外科の日常診療で頻度の高い疾患です。そして、内科なくして
この疾患を治療することは不可能です。

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