ほくろの除去ときずあと

 
❙ほくろの取り方。


 ほくろは母斑細胞母斑といいまして、あざの一種のような位置づけですが、皮膚科学的には良性皮膚腫瘍とされ、保険診療の場合、手術で皮膚腫瘍摘出術として治療がなされます。治療法や治療機器、治療動機によって保険診療が適応できないこともあります。

 治療法は上記の手術により取り去って、傷を縫って閉じる以外に、炭酸ガスレーザーやエルビウムヤグレーザー、高周波メスなどで焼灼して、蒸散させて取る方法もあります。蒸散させるとその部位は傷になりますが、軟膏などを塗り、傷を解放した状態(オープン)で治していきます。


❙ほくろを取ると、あとは残るか。


 患者さんの中には、美容皮膚科や美容形成外科へ行けば、ほくろを跡形なく取り去ることができると思っている方が見えます。

 それはかなり厳しいと思います。私はほくろを取る場合は、多少でも、きずあとが残るとお話しています。しかし、なるべく目立たないようにするために努力する約束はいたします。

 ほくろの種類にもよりますが、ほくろのメラニン色素は皮膚の深いところ(真皮)に存在することが多いです。この、真皮に傷をつけることは、しかも深ければ深いほど、きずあとがはっきりと残ります。

 なかにはミーシャ型といって、盛り上がったほくろですが、黒い色素は表面のみにあるということがあります。こういった場合は、ほくろの細胞は残ってしましますが、蒸散を最小限にする(表面の黒いところだけ削る)と、比較的きずあとが残らず、黒色の再発がない状態にできます。

 逆に真皮のとても深くに、場合によってはその下の脂肪組織内まで、メラニンが落ち込んでいる母斑細胞母斑に遭遇することもあります。この場合は蒸散してもきずあとがしっかり残ります。取りきらないと、色が表面に再発してくる結果となります。

 また、どんな種類のほくろであれ、手術で切り取るとなると、手術のきずあとが残ります。



❙あとを目立たなくするには


 部位と大きさ、予想される深さによって、ほくろの取る治療法を変えるのが良いと思います。

 腕や胸、腹、背中などで大きくて深いものは、蒸散させてオープンで治療するときずがしっかり目立ってしまい、中にはケロイド状(正確には肥厚性瘢痕といいます)になることがあります。
 切除手術を行って、ていねいに縫合し、術後もきずあとにテーピングを行ったりしてフォローすることが大切です。

 顔面ではおでこや頬は切除でもよい結果のことがあります。しかし、鼻、目の近くで縫合すると引っ張られてパーツがゆがんでしまう場所は蒸散してオープンにする方が良いことがあります。

 また、まぶたや鼻はオープンでも傷は綺麗に治りやすいことがわかっています。

 しかし、そういった部位でもあまりに大きいと、オープンでは抵抗がありますので、こういった時は手術でくりぬいて、縫合糸を巾着の口を締めるように縫って、キズを小さい状態にして半オープンで治します。

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 形成外科医になりたての頃は何でも縫ったほうがきれいに治ると思っていたのですが、縫った線状のきずあとが、以外に目立つこともある、オープンで治した方がきれいなこともあると上司に指導され、実際そうだとわかりました。

岐阜市薮田南 形成外科・美容外科ぎふスキンケアクリニック
ほくろ除去 切開 レーザーなどによる傷跡について

 

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