臍ヘルニアの手術時期、臍の形。

臍ヘルニアとは

 形成外科で日常的に治療している先天異常に、臍突出症があります。
おへそが飛び出て一般に”でべそ”と言われます。

おへそはもともと臍帯の付着部位ですから、それが脱落したあと、瘢痕(きずあと)となったのがおへそであります。

 この瘢痕が盛り上がっているのみの場合と、この瘢痕の下の壁(腹壁)が弱く、腸が押し出してくるでべそ、臍ヘルニアと、2通りのパターンがあります。


よくあるケース

 臍ヘルニアのお子様をお持ちのママはちょくちょくお見かけします。私の外来にかかってくれている方は、生後まもなく、小児科からご紹介され、圧迫療法を開始します。しかし、小児科で圧迫療法についてお話は聞いたものの、それっきりっていうパターンも結構多いように見受けられます。

 そういうママが、うちの子は2歳ですが、今後どうしたらいいんですか、と質問されます。


手術の時期、適応

 臍ヘルニアの場合は生後すぐに圧迫療法といって、コインを貼り付けて圧迫しておくよう、指導して、経過を待つことをします。さすがにコインでは何の工夫もないので、最近は高性能なスポンジと高性能なテープや粘着フィルムを使用します。ヘルニアの大きさによりますが、2歳までにかなり高率に治癒すると言われています。しかし、2歳を過ぎると、自然治癒の可能性が低くなってきます。

 ちなみにヘルニアのない臍突出は圧迫しても治りません。

 では、2歳を超えたらいつ手術するか。放置してもほぼ問題ないので、見た目が気にならなければそのままにしても良いと思います。嵌頓ヘルニアといって、腸が押し出されたまま引っかかってしまうとまずいのですが、この頻度は少ないとされています。

 ★2歳までは圧迫や経過観察で待ちます。
★2歳を過ぎたら臍形成術の手術をします。
★しかし、整容的観点から手術を決めればよいと思います。
 この判断が難しいときがあります。
 たとえば、就園するとプールなどで他のお子様の目に触れるのが心配っていうのも理由です。
 しかし、2歳の手術は全身麻酔です。そこまで今やるべきか、と思う方もいます。高学年以上になると、局所麻酔でも可能な手術です。
 また、症状が軽い場合(臍としては、軽くは窪んでいるが、腹壁が弱く、ヘルニアとして軽度膨隆あり)など、迷います。

 主治医との相談です。

臍のかたち

ちなみに作る臍の形ですが、形成外科医は結構みんなこだわって作ってるんではないでしょうか。

(以下、形の分類名は雑誌形成外科56巻:11~17,2013を参考にしています。)


 やはりどうせ作るなら縦べそですか。アーモンド型です。縦べそを作る方法も数多く発表されています。

 縦長で上向きの臍は一番人気があります。たしかに、へそピアスの施術をやっていると、アーモンド型の方は、割と自慢げにおへそを出して見せてくれるのですが、わずかな臍突出が残っている方や、オーバル型と言って正面を向いている楕円のタイプはそれを隠したくてへそピアスを開けたいと言って来院される方が多いです。

 アーモンド型は大人に多いタイプですが、思春期前ぐらいはオーバル型が多いのではないでしょうか。

 さらに幼少になると、シャネル型(シャネルのマークに似ているので)と言って臍の上縁と下縁に土手があるタイプや、ベル型といって、土手が下縁のみで上向きの若干横長?の臍が幼児には多いのではないでしょうか。

 私は2歳の手術ではわりとベル型を作ってきました。やはり、周りのお子様の形に合わせてということと、手術方法が浸透している方法であること、簡便で上手くいくと作った臍に見えません。またこの方法は(鬼塚法など)臍の周りの皮膚は一切傷つけません。

 しかし、臍の周りに傷痕が残る方法でも、縦型にこだわる先生もみえます。

これも主治医と相談ですね。ただ、その先生の一番慣れた方法になることが多いのかと思います。

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