形成外科の基本手技「マイクロサージャリーによる血管吻合」

大きな病院で形成外科の診療していますと、再建外科という分野の手術があります。体の一部分を、ケガや病気で欠損した部分に移植するものです。移植した肉片(皮弁)は移植先で生かすために、血液を通わせないといけません。そこで、手術用顕微鏡を使って、移植先と移植する皮弁の血管を細い糸で縫ってつなぐという手技です。

図1たとえば左の写真は、中咽頭がんという、のどの粘膜のがんで、耳鼻科で切除した後に、形成外科で再建をしました。欠損したのどの奥の壁を左腕(手首付近)の皮膚や皮下組織を移植するという方法です。矢印は腕の血管(橈骨動静脈)を首の血管(頸横動静脈、内頚静脈)とを細い糸(髪の毛より細いです)や、特殊なリング状の器具を使用し縫い合わせたところです。血管の直径は2~3mmです。

私はマイクロサージャリーは形成外科専門医を取得するころに特に多く手術する機会を得ました。当時の上司が大変丁寧に指導してくださって、幸い成功率も一般的な成績を出していました。特殊な手技ですし、形成外科の中でも練習が必要な手技ともいわれています。医局には練習用の顕微鏡と練習用の血管モデルがおいてあり、若い先生がいつでも練習できるようにしてあります。

先日ウサギを見て思い出しました。

FullSizeRender (2)ある大学の形成外科は実験用動物であるウサギの耳を、一度切断し、再度、接着させる、つまり顕微鏡下で血管吻合をして、つなげるという、トレーニングをするそうです。FullSizeRender (1)

ウサギの耳に耳介中央動静脈という、血管が見えます。真ん中縦に走る血管です。確かに、マイクロの練習には良さそうな太さだなあと思って、見ていました。FullSizeRender

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