レーザー脱毛でやけどしない理由

 ムダ毛の脱毛は、エステやクリニックで光脱毛、レーザー脱毛という施術を行っています。

 脱毛の原理を簡単に言うと、強い光やレーザー光を肌に照射すると、選択的にメラニン色素にその光が吸収され、それが熱エネルギーになって、メラニンを熱破壊します。(光熱溶解論)
毛はシミやホクロと同じようにメラニンの塊ですので、毛に光治療器の光や、レーザーが当たれば熱が発生し、その熱が毛に隣接する毛乳頭や毛隆起にも熱ダメージを与え、毛の発育を停止させるというものです。

 一言でいうと、レーザーで毛を焼いて生えないようにするということなのですが、そこで疑問です。
なぜ皮膚表面は焼けないのでしょうか。

 
 

 皮膚表面が焼けると、やけどです。これは望ましくない、レーザー脱毛の合併症ということになります。

 

 やけどしないように脱毛できるように、次の2点が考えられています。


1)機器による冷却

 脱毛レーザーにはいくつか種類がありますが、多くのものが、レーザーを照射するときに何らかの方法で表面を冷却するようにできています。機械の先端が冷たく冷えていて、直接当てて冷やしながら照射するものや、レーザーが放たれる直前に冷却ガスが噴出するものなどです。これにより、毛が焼けた時の熱が皮膚表面に波及しても温度上昇を抑えてやけどを防いでいます。

2)機器の設定

 a.波長 レーザー光は波長が決まっております。波長の長さによってメラニンへの光エネルギーの吸収を少なくすることができます。(長めの波長を使用します)すると、皮膚表面でメラニンに吸収されにくく、より深くでメラニンに吸収されることになります。

 ちなみに脱毛に使用するレーザーの種類ですが、アレキサンドライト(755nm)ダイオード(810)YAG(1064)です。これ以上短い波長は使用しません。

 b.パルス幅 レーザーの光を瞬時に出す際に、光の出ている時間です。ピカって感じですが、実際時間を測るとナノ秒、ミリ秒です。
 表皮を焼かずにメラニンとその周囲だけを焼くようにするには表皮、メラニン、毛包の熱の冷めやすさ違いを利用します。
 どんな物質でも、冷めやすさは違います。組織にもその違いがあり、熱緩和時間と呼びます。
ロングパルスと呼ばれるパルス幅にすると、冷めにくい毛包は良く焼けますが、冷めやすい表皮は
熱がこもらず焼けにくい状況に持っていくことができます。

 実際には3ミリ秒から100ミリ秒ぐらいで設定されていることが多いと思います。

 c.熱量 つまりパワーです。パワーをあげると効果は上がりますが、やけどのリスクも増えます。
なかなかリスキーです。

 最近は、弱めのパワーを重ねて照射することで目的の熱量を打ち込む、蓄熱式(複数照射式)と呼ばれるレーザーもあります。これにより、日焼けしてメラニンの量が多い状態、もともと色黒でメラニンが多い方でも比較的安全に照射可能ですし、目的の熱量まで照射する仕組みですので産毛や白髪などのメラニンの少ない毛でも効果があります。


 このように、レーザーの特性を理解して、その人に合った施術を実践していくように、スタッフ一同努力すべきだと思います。

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