『耳』ピアス-トラブル

せっかくクリニックで耳ピアスを開けるので、施術後に起こりうるトラブルについてもご理解して頂き、万が一トラブルが起こっても、適切に対応できるようにしたいと思っております。

1.膿んでしまった。

 細菌に感染して、ピアスが膿んじゃったという状態です。腫れ、赤み、痛みが急速に悪化するので容易にわかります。

 抗生物質という薬で治療しますが、改善がなければ、ピアスの除去をすることも多いです。この場合、ピアスホールが閉じてしまうことが多いので、鎮静化して再穿孔することがあります。しかし絶対に閉じたくないという希望が強いと、細いチューブに置き換えて粘ることもありますが、無理はしない方が良いと思います。

 軟骨で感染すると、軟骨膜炎を起こし、膿がたまったり、耳が変形する原因になり得ます。

 感染予防は、日頃からシャワーでよく洗って清潔を心がけることが大切です。消毒液を付ける必要はありません。

2.孔が閉じてしまった。

 耳たぶで1ヶ月以上、軟骨では3ヶ月以上はファーストピアスを装着すべきと思います。それ以前で外すと傷が治ろうとしてすぐ癒着し、閉じてしまいます。

 また、ピアスホールが完成しても、数ヶ月間は孔が硬くしこりのように触れる場合があります。この期間中に全くピアスを装着しないと軽度の拘縮といって、孔が狭くなってしまうことがあります。半年間ぐらいは一日一回はピアスを装着することをお勧めしています。

 孔の中に粉瘤といって、脂肪の塊のような袋が形成されてピアスが通らなくこともあり得ます。

3.ピアスケロイド

 稀ですが、形成外科の外来ではよくお見かけします。孔は言い換えれば傷を作った状態です。この傷を体が修復しようとするのですが、体質によっては、過剰に修復機転が働き、線維性の肉の塊ができて大きな赤いしこりを作る状態です。

 一度起こると、手術で取ったり、局所注射をしたり、圧迫療法といって特殊な装具を耳に長期間つけなければいけない状況になることもあります。

4.金属アレルギー

 ファーストピアスは純度の高いチタン製もしくはステンレス製を使用します。これらにアレルギーがあれば、赤みやかゆみなどの皮膚炎を起こし、除去を余儀無くされます。
 始めからわかっていれば、樹脂製のファーストピアスを選択します。

 孔が完成してからも、メッキのピアスなどでアレルギー反応ををおこすこともあるので注意が必要です。

5.肉芽形成(にくげ)

どのような傷でも、治すためにはコラーゲンをそこでたくさん作って、足場を固め、最終的に皮膚(上皮)を再生させて直します。しかし、なかなか皮膚が張らず、コラーゲンの塊がもりっと赤く孔のまわりにできてしまうことがあります。ケロイドは上皮に覆われていますが、肉芽は傷の状態です。ステロイドなど軟膏で対応していきます。



 主なトラブルを挙げてみました。頻度が高いわけではないですが、誰にでも起こりうる可能性はあるので知っておきたい事柄だと思います。

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