しみの種類-見分けかた

多く見られるシミの種類

 シミといっても、シミにはいくつかの種類があります。今回は、エイジングとともに問題になるシミに絞って、どんな特徴があるのか、考えてみたいと思います。

おもに4つあげられます。

1)老人性色素斑
2)脂漏性角化症
3)後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
4)肝斑

おおよそ老人性色素斑と脂漏性角化症が主な問題となっている方が、7割程度と最多と思います。
ADMが1割程度、肝斑が5%ぐらいといわれています。

世間では肝斑(かんぱん)という言葉が割と浸透してしまっていますので、「肝斑ですよね」と受診される方がとても多いのですが、実際はそんなにみんながみんな肝斑ということはないでしょう。

そのほか、思春期ごろから増えてくる雀卵斑(そばかす)も、受診のきっかけとなる方はよく見られますが、実際、そばかすといっても老人性角化症や、ADMであることもよくあります。

何でもかんでもシミ、ソバカスでまとめて呼ばれるので、しかたがないことです。


それぞれの特徴

老人性色素斑、脂漏性角化症

 これらは露光部位に、点状もしくは斑状に円形の茶褐色のシミとして出現してきます。年齢とともに増加していくものです。表面がやや盛り上がって角化が強いと脂漏性角化症といって、時にかゆみがあったりすることもあります。色の元であるメラニン色素は表皮内に存在します。つまり、浅い色素性病変ということができます。

ADM

 額の左右や頬、まぶた、などに、茶褐色から灰色、少し青っぽい数ミリの多発する斑です。両側に発症します。思春期ごろから出始める方も見えますが、私の印象としては25歳前後の発症が気になります。
メラニン色素は真皮の中に存在しています。つまり、老人性色素斑や肝斑よりも病変は深いのです。

肝斑

 頬の高まりや額、口のまわりにこれも両側対称性に出現する、茶褐色のぺったりとした斑です。
境界はぼやけているという人もいますが、割とはっきりわかります。30~50代に多く、ホルモンが影響する、女性特有のシミです。メラニンは表在性です。
 

 

シミによる治療方針の違い

 レーザー治療はどんなシミでも消せるなんて、そんなことはありません。しかし、正しく診断して、シミに合わせたレーザーの選択、照射法を適応すると、改善が期待できます。

 老人性色素斑や脂漏性角化症はフォトフェイシャルやレーザーフェイシャルでも改善が期待できます。これらの治療法は美肌効果もあり、継続して行うと満足度が高いです。しかし、再発も考えられます。根治を目指すなら、Qスイッチレーザーという方式で照射すべきですが、ダウンタイムがあるのが、欠点です。

 ADMの場合はメラニンが深くに存在するので、深くまで、強く進達するQスイッチレーザーでな
ければ治療は困難です。

 では肝斑はどうか?Qスイッチレーザーをそのまま照射しては炎症後色素沈着のために、悪化した状況になるリスクが高いです。ハイドロキノンといった美白剤と、トラネキサム酸やヴィタミンCの内服といった治療を中心とされ、予防的治療、なんといっても紫外線対策が要になります。最近はQスイッチレーザーの中でもYAGというレーザーを低出力で肝斑に照射する、レーザートーニングという施術が話題です。1~2週ごとに10回前後続けるのですが、いまだ賛否あります。



診断が大切

 以上のことから、シミの種類によって、治療法に違いがあるということですから、正しく診断することが大切です。多くの場合は上記のシミが混在しているので、治療は組合せ、集学的に行うべきと思います。

 鑑別診断のポイントと考えることですが、肝斑でないADMを、肝斑だと間違えることが多いようにおもうので、違いを理解していただきたいと思っています。
鑑別ポイント

a.色調

 肝斑は茶褐色、ADMは茶褐色~灰色~青褐色

b.境界

 肝斑ははっきり、ADMはぼんやりと言われます。ぼんやりといっても何となく境界はわかります。

c.部位

 共通点は両側に出現するという点です。違いですが、肝斑は見事にまぶたには出ません。ADMはまぶたにも出ることがあります。肝斑はまぶたと頬の境界を作るように出ることがよくあります。

その他で重要なことは、肝斑は夏に悪化して、冬に悪化しないというのも重要な特徴です。

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