豊胸は何を入れるか

❙ヒアルロン酸豊胸について

 
 これはヒアルロン酸を乳腺下に注入することによって豊胸しようというものです。顔に入れるヒアルロン酸は0.1cc~数ccといったところですが、豊胸でワンカップアップさせようと思うと、片側でも50cc以上は欲しいところです。100ccを目標に入れようと思うと2回に分けて入れることもあります。
 この方法は切らずに豊胸できる点が大変魅力的です。30分程度の施術時間で、痛みもほとんどなく豊胸できるからです。数年前ぐらいから流行ってとてもたくさんの方が受けられました。
 しかし、ひとたび問題が起こると、結構つらいことも多いです。

a.感染 ヒアルロン酸に感染すると、膿瘍となり、切開処置を余儀なくされる可能性もあります。しかし、確率的には大変稀なことだと論文があります。

b.アレルギー これも確率的には稀です。しかし、ヒアルロン酸をたくさん扱っているDrであれば、注入後に赤くミミズバレをおこして、すぐにヒアルロニダーゼで溶かす処置をした経験はあるのではないでしょうか。

c.ヒアルロン酸の移動 私の方法ですが、注入時にまず、乳頭下にまとめて数十cc注入し、全体にボリュームアップをします。その後、例えば産後のバストであれば外側上方を中心に追加したり、谷間を強調したい希望でしたら内側にと、オリジナリティーをつけていきます。そうして注入したヒアルロン酸ですが、運悪く、別れて移動してくることがあります。乳腺の下に置いてきたはずなのに、内側下方の皮下にゴロゴロ触れるとか、痩せている方ですと目に見てわかります。
 こういった場合もヒアルロニダーゼで溶かしてほしいと希望される方が、お見えになります。

d.しこりの触知 上記の移動とも関わりますが、注入直後は全体に硬い感じといわれる方が見えます。しかし、時間がたってくるとゴロゴロしこりで触れることがあります。
 見た目にボリュームアップができて、形態も良く、人に触られないのであれば問題はありません。しかし、問題は乳がん検診です。
 しこりの存在は、自己診断、医師の触診に支障をきたします。また、マンモグラフィや超音波、CT、MRIといった画像診断でも、影響することがあります。ヒアルロン酸の塊か、腫瘍か、の鑑別の問題もあるかもしれませんけど、多くの女性が問題にするのは、検診やドックの際に、ヒアルロン酸豊胸をしたと、毎年申告しないといけないという精神的苦痛です。これはシリコンインプラント豊胸でも同じです。

 よいことばかりでなく、上記のような不利な点も理解していただき施注すべきですから、医師から十分な説明を聞いていただきたいと思います。

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