レックリングハウゼン氏病の治療方針

神経線維腫症1型 neurofibromatosis type1 これをレクリングハウゼン病von Recklinghausen diseaseと呼んでいます。

症状が進行すると難病に指定されます。DNB分類stageⅢ以上

「粉瘤が全身にたくさんできてきたんです」

粉瘤にしてはやわらかく、poreもない。また、大小さまざまで、盛り上がりの大きいものから平坦に近いもの、垂れ下がるぐらい突出したものなどが、全身に多発した皮膚の腫瘍を認めます。これは、神経線維腫の可能性があります。さらに、次の症状があれば診断が確定的です。

「全身に茶色のあざがたくさんあるんです」

扁平母斑と呼ばれる茶色のあざが、大小さまざまに認めます。これは扁平母斑ではなく、カフェオレスポットと呼ばれます。6個以上で本症と診断できます。

3000人に1人の頻度で、常染色体優性遺伝、つまり、必ず遺伝して発現します。しかし半数以上は突然変異といわれます。

生命予後良好といって、命に別状はないことがおおいのですが、様々な問題があります。

・進行する疾患なので、皮膚の神経線維腫がどんどん増えていき、社会生活上、整容的な問題となります。1000個以上できると難病指定を受けることになります。

・脳や脊髄の神経に神経線維腫や、髄膜腫が発症し、中枢神経障害や痙攣などの発症することも考えられます。

・知能障害や学習障害を有していることがある。

・子供に遺伝する。

・神経線維腫の悪性化はままれであるが考えておかねばならない。

根治療法はありません。上記の問題が生じたときに対症療法を行うことになります。

私たち形成外科領域では、目立つ部位の神経線維腫を切除することと、カフェオレ斑をレーザー治療などすること(再発することが多いですが)などです。

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形成外科・美容外科 ぎふスキンケアクリニック あざ・できもの・粉瘤・皮膚の腫瘍などについて

第2回医療アートメイク学会勉強会に参加(備忘録)

当院では、医療アートメイクを行っています。眉・アイライン・リップはコスメティックに、また、乳輪乳頭再建、傷痕カムフラージュ、化学療法後の眉毛・ヘアラインの再建などにも応用しています。

アートメイクという技術は、医療行為と法的に認められており、現在、医療機関で医師の責任のもとでしか施術できません。

色素に求められること

・レーザーで消去できること。・MRI撮影時に問題とならないこと。・酸化鉄を用いないこと。・アレルギーを発症する可能性を少なくすること。・完全オーガニックであること。と、教わりましたが、今回の勉強会では終始これらのポイントについて、深く掘り下げる内容でした。ひとつづつ見てみます。

アートメイクやタトゥ、入れ墨のレーザー治療についての問題

これらをレーザーで完全に消すことができるのは全症例のわずか1.26%のみです。著効例は多くあります。

色や部位、色素の深さなどによって、レーザー治療を何回程度行うと良いか、事前に予測するツールがあるようです。黒は取ることができます。また赤も取れます。肌色は無効です。後に述べるように黒色化が懸念されます。深いものも当然取れにくいです。深いものを治療すると瘢痕が残ります。逆に深いものは入れる時点で瘢痕となっているため、レーザーが効きにくいです。これらの理由で除去すると瘢痕のみ残ります。これをゴーストイメージと言います。彫った絵柄や名前など、わかってしまいます。重ね塗りも取れにくいです。

レーザー治療により色素が粉砕されます。ピコ秒レーザーはより細かく粉砕可能です。細かく粉砕した方が、マクロファージやリンパ組織での輸送処理がしやすく、消えやすいです。レーザー後はしばらく時間を空けた方が輸送されて薄くなります。

レーザー治療の合併症

・痛み ・水疱形成 ・痂皮形成 ・点状出血(特にYAG) ・蕁麻疹様反応(色素の変化による) ・色素沈着 ・色素脱失と白毛 ・ゴーストイメージ ・アレルギー反応(局所、全身の光アレルギー反応) ・黒色化(後述しますが茶色肌色白色を発色する鉄とチタンにレーザー照射すると黒くなります。一見黒に見えても、重ね塗りで2重に交じっていたりすると起こりますので注意)

色素を入れるときの留意点

1最小限の量を 2重ねることなく 3黒色化しない色素で 4浅く入れる

MRI撮影時の発熱問題

MRIが影響するには、静磁場の影響、傾斜磁場の影響、RFパルスの影響の3つが考えられます。静磁場では吸引力によるトラブルが問題となりますが、アートメイクに関しては磁性体の量が微量すぎて問題になることはありません。問題と考えられるのはRFパルスです。誘導電流が発生するため、ループができると発熱します。これは磁性体とは関係ないので、アートメイクのみで起こるトラブルではありません。アートメイクに関して言うならば、ループになっているデザインのタトゥで1度以下の温度上昇があるようです。とういことで理論上も実験場もあまり問題とならないようですが、過去の文献にはやけどの報告はあります・・・

色素に関する問題

色素は色素原料と水とグリセリンとアルコールでできています。色素原料には水に溶ける染料と水に溶けない顔料がありますが、アートメイクには顔料を使用します。顔料にはオーガニックとインオーガニックがあります。

オーガニックの特徴

植物由来すなわち有機物でアゾ化合物です。これは発色が良く、すべての色を表現で、安価です。しかし、レーザー治療すると色が変化することや、アレルギーの原因となりやすいこと、また皮膚内で化学変化し、特定芳香族アミンとなって発癌作用、アレルギー作用があるといわています。そこでインオーガニックの色素を使わざるを得ない現状があります。

インオーガニックの特徴

無機物でカドミウム、水銀、鉛、コバルトなどもあるのですがこれらは発色は良いが健康被害が多いことで有名です。実際にはカーボンブラック(これも発がんの可能性あり)酸化鉄、二酸化チタンなどを使用します。

paradoxical darkening

黄色や赤を発色する水酸化鉄や酸化第二鉄、酸化チタンなどで肌色として入れた場合、これにレーザー治療を行うと黒色化するという問題です。問題となる事例は古いアートメイクを消すために肌色を重ねて消すケースがあるということです。その部位はレーザー治療を知らずに行ってしまうと黒色化してしまうということに注意しないといけません。レーザーによる消去は問診の上、試しのの小範囲から始めるべきです。

第23回日本抗加齢美容医療学会に参加して(備忘録)

「にほんにこだわる」をテーマに、新潟・銀座でクリニックをされている野本先生が会頭の元、銀座で開催されました。

 野本先生の開発されたビューティフルスキンミネラルファンデーションは、当院でも大変多くの患者様にご愛用していただいており、また、野本先生は独自にアイウェアの開発や美容和漢学の普及、色彩学を取り入れたスキンケアなど、大変個性・感性豊かに活動されている方で、注目のDrと思っています。

学んだことと私の私感を交えて書き留めます。

日本と海外のレーザー事情

 Qスイッチルビーレーザーは日本が独自に伸ばしてきた機械。アメリカにルビーレーザーは普及していません。海外はKTP・YAGレーザーを中心にして、最近はアレキサンドライトレーザーが中心になっています。また、CO2レーザーで十分だという考え方もあるとのことです。

 当院ですが、Qスイッチレーザーは当院には未導入だったのですが、年末に導入予定です。切れ味の良い日本製のルビーか、世界的メーカーのアレキサンドライトか、当院の患者様に合った機器を選択中です。

 韓国・台湾ではIPLよりもレーザートーニング真っ盛りというお話も伺いました。当院ではレーザートーニングを行っていませんが、こちらも導入を検討中です。

 美容医療の市場ですが、世界的に1位アメリカ2位ブラジル3位日本4位韓国。特筆すべきことはその中でも手術:非手術(機器治療や注入治療)を見たときに、日本は1:1で世界一非手術に傾いています。2位アメリカ3位韓国4位台湾5位ブラジル。

網膜の老化とアンチエイジング

 50歳以上の1%が罹患しているといわれる加齢性黄斑変性症は、萎縮型と浸出型、さらには前駆型があります。浸出型にはレーザー治療など、新生血管を抑える治療が可能です。しかし萎縮型と前駆型は治療法はありません。生活習慣の改善が大切になります。喫煙、肥満、高血圧、動脈硬化、光曝露などを避けることで、酸化ストレス⇔慢性炎症の悪循環を防ぐという考え方です。さらに抗酸化サプリメントが大変重要で、眼科医もサプリメントを勧めることがあるそうです。ビタミンACE・亜鉛・銅で発症率を25%抑制、ルテインとゼアキサンチンというカロテノイドで18%進行を抑制するとのことです。ルテインは黄斑に存在しています。

肝斑に対する考え方

 最近は肝斑は表皮に病変の首座があるというより、真皮機能の状態を改善しようという意見があります。真皮線維芽細胞からSCFやVEGFなど、様々なサイトカインが発せられ、表皮メラノサイトを活性化する機能異常に対して、真皮にロングパルスヤグレーザーで治療することが有効と言われるようになりました。VEGFが関与していることから血管病変と考えると血管病変もターゲットにできるロングパルスヤグレーザーの重要性がわかります。当院ではリフトアップレーザーというロングパルスヤグレーザー治療があります。タイトニング+肝斑治療で取り組んでいただけると良いと思っています。と言っても本当の肝斑はシミで来られる患者様の5%、60%は老人性色素斑です。

 肝斑は瘀血(おけつ)桂枝茯苓丸+トランサミンで。

日本漢方 心身一如と同病異治・異病同時

 老化は陽から陰(機能の衰え)、実から虚(調節の衰え)

五臓(心・肝・脾・肺・腎)脾は消化器系を表しています。腎は先天的な気、水分内分泌を表します。また、肝は自律神経を表します。五臓は互いに関与します。ストレスは肝を不調に肝の不調は脾虚となり腎虚となります(老化)(ストレスと過食と寿命減)

私には和漢学はちょっと難しいですが、美容医療には未病に対するアプローチの一つとして、大変重要であることは間違いありません。

漢方に関しては私の同期・こやまかわせみクリニック小山賀継先生にお願いします。

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